最近では焼肉と言えば、甘辛もみダレにさっぱりつけダレの食道園式、つまり韓国式を日本でアレンジした方式が当たり前になっていますが、それ以前から店独自の食べ方を貫いている、個人的に「大阪オールドスタイル」と呼んでいる流れが大阪には存在しています。

私のサイトで紹介している鶴見橋の「みやこ」や長瀬の「杉ホルモン」、タレだけは食堂園式だけど難波の「多平」、紹介はしてませんが昔訪れた事がある「杭全食園」あたりがそれに該当しますね。今じゃ超有名なチェーンになってしまいましたが、「板前焼肉一斗」の本店はまだその匂いを残しています。
そういった店に共通しているのは、とにかく「肉を食う事」にストイックなまでに特化している事で、メニューも味付けもバリエーションが極めて少ないのが普通です。タレの味も千差万別で、不思議なもので「エバラ焼肉のタレ」のような普通の甘辛味を出しているところがほとんどありません。
その中でも、大阪オールドスタイルの特徴を最も表している店がこちら。
店は脂ぎって古ぼけており、席はカウンターのみでわずか9席、焼肉には塩味のメニューが存在せず、甘味がほとんど無い醤油が立った辛口のタレでひたすら食べるシステム。そして焼き方は、単なるガスの五徳の上に魚焼き網と肉焼き網が重ねて載せられているだけという、今時家庭でもそこまで割り切ってないだろうという凄さです(笑)。
でも、注文ごとに店主が冷蔵庫から包丁で切り出してくる肉はどれも見事な品質。

そのへんの焼肉屋だと、生レバーと焼きレバーは別仕入れになっていて、焼きのほうは冷凍の輸入物だったりするパターンが多いのですが、ここはレバ刺しも焼きも同じレバーの塊から切り出されます。
座る席によっては、店主が肉を切り分けるところが丸見えだったりするわけですが、冷蔵庫から出してくるホルモンや肉の塊の見事さにはいつも惚れ惚れさせられます。
赤身の肉も、最近ではA-5ランクの肉がどうこうと書いている店が多いですが、そういった事をうたっている店に限って、見た目は立派でも食べてみると脂っぽかったり筋張ってたりして肉の旨みがあまり感じられなかったりするのですが、ここはそんな事は無くて脂はあっさりとしてもたれず、肉は適度に熟成されていて旨みと肉汁がたっぷりです。
あと、忘れてはならないのは、この店の「締め専用」と言えるスタミナうどんで、牛スジ肉とキムチが入った鍋でうどんを煮込むという独特のもので、さっぱりとしながらもコクがあるピリ辛スープで、どんなに腹いっぱいでもうどんがスルスル入ってしまいます。
店は老夫婦の2人で切り盛りされており、店主の体調しだいでいつ閉店してしまうか分からないレッドデータブック入り確実のお店ですが、これからも体調に気を使われて少しでも長く営業を続けて欲しい店ですよね!
詳細は「大阪・関西のB級グルメガイド 最近の更新店」
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角店 (レストラン(その他) / 天下茶屋、松田町、北天下茶屋)
★★★★ 4.0


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