明治屋が10/28に店を閉めるという情報を聞き、何とかそれまでに昼酒を楽しみに行きたかったのですが、結局仕事の都合で時間が取れず、夜酒で名残を惜しむ事にしました。

一応、店内に張り出された挨拶文には、新店は阿倍野1丁目に出来るビルの1Fで来年の3月にオープンし、カウンターを始めとする現在の店の内装を出来るだけ移築して使うと書いてますが、やはりこのカウンターから見えるお馴染みの風景が、変わってしまうことは確かでしょうね・・・
同じ阿倍野では、夏から閉めていた淡路屋さんもどうやらそのまま閉店だし、仮店舗で営業していた名門酒蔵も完全移転に向けて休業に入ったようですし、再開発の壁の裏側には奇天烈な建築が出来上がりつつあり、どうにも味気ない街になってしまいそうな気がします。
明治屋には、かれこれ20年以上も前からお邪魔させていただいているわけですが、今回改めて、シューマイやきずし、だし巻きといった定番のアテを賞味したところ、やはり自分の中で居酒屋を計る基準というものが、この店にあるのだなと再確認させられました。

何でもない野菜の煮物に含まれている甘い出汁の柔らかさと歯に染みる程よい冷たさを取ってみても、酒のアテとして過不足無い仕上がりになっているのには本当に驚嘆させられます。
コンパと称して、ただ酔ってバカ騒ぎするだけに酒を飲んでいた時代から卒業して、酒と肴を楽しむ事を覚え始めた時に、この店に出会えた事は本当に幸運だったと思います。
私が訪れたときには運よく席が空いていて座る事が出来ましたが、店を出る頃には今まで見たことが無い外待ちの人もおられる大盛況ぶりで、やはり常連が名残を惜しみに大挙して訪れているのだなと思いました。でもその分、あまり若者がいなくて落ち着いた雰囲気だったので良かったです。
来年の春に、新しい店でまた出会える事を楽しみに、しばしのお別れです。ではまた!

明治屋 (居酒屋 / 阿倍野駅、天王寺駅前駅、大阪阿部野橋駅)

夜総合点★★★★ 4.0
昼総合点★★★★ 4.0