世間の節約志向についてはもはやブームと言うより、完全に生活のメインストリームとして定着した感がありますね。
資本系居酒屋が軒並み300円均一の店に様変わりしてしまって、それで割を食った個人居酒屋が大苦戦、自然と立ち飲み店だけがかろうじて生き残ってしまっているような状況です。
そんな状況で居酒屋をピックアップするとすれば、やはり資本系には出せない手作り感が味わえて、なおかつお手頃であるという厳しい条件にならざるを得ません。
で、今年選んだのは天満中崎町の「呑兵衛」
あの伝説の居酒屋である天満正宗屋のスタッフが関わっているそうで、アテはどれもちゃんとした手作りでおいしいです。ポトフやグラタンなど、洋食メニューが多いのも楽しいところで、それを結構お年寄りの人が喜んで食べてたりするのも面白いです。
新しく、北区役所の近くに「正宗屋」と名付けられた居酒屋が出来てましたが、あっちがちょっとガッカリな感じだったので、個人的には呑兵衛さんが正当な天満正宗屋の後継じゃないかと思ってます。
あと居酒屋では、料理の質と店主のキャラクターがあり得ないレベルに乖離している(笑)「次郎吉」@俊徳道、串かつか大衆激安店しか無い新世界にあって極めて真っ当な仕事をされている「縄のれん田中屋」なんかが印象に残ってますね。
そして立ち飲みについては、昨年に引き続き相変わらずの激戦で目移り状態。
中でも、あいりん地区のど真ん中にオープンした「音呑庵」を取り上げないわけには行きませんね。
難波屋ライブから発生した「釜ヶ崎+ミュージシャン」の流れを次ぐこの店は、今やMeetsの特集にも取り上げられるほどで、労働者の街だったあいりんを一躍メジャーな舞台に引き上げた存在だと言えるでしょう。
オープン当初からするといろいろ値上げしてしまった物もあるのが残念ですが、それでも安さとクォリティはピカイチである事は疑いありません。
あとは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの得一グループに負けない海鮮のCPを誇る「まもる」@上本町、安ウマだけでなく「美」も楽しめる(笑)「花・華」@堺筋本町が今年の白眉でしょうか。