今や、串かつテーマパークを目当てに観光客がたむろするスポットになってしまった新世界。
しかしそこの人達をよくよく観察してみると、通天閣と串かつを目当てに来る観光客と、現在では淘汰されつつありますが「あいりん地区」から流れてくる労働者、そしてそれとは別に比較的落ち着いた感じの年配客が存在している事が分かります。
しかも何故か、それぞれの客層がほとんど交わること無く、店によってきっぱり分かれているのだから不思議ですよね。
その3番目に当たる人たちが訪れているのが、こちらの「半田屋」。営業時間は、かつて朝が早い労働者が酒やパチンコ、将棋といった娯楽を求めて集まる街であった新世界の伝統を踏まえて朝10時から夜8時までの朝方営業です。
店は大きなコの字型のカウンターになっていて、雰囲気はやや殺風景ながらも明るく清潔で、昼間からご隠居さんがお酒を楽しんでおられます。

メニューは通し揚げの天ぷらやフライが中心で、刺身や鍋、一品料理なども揃っています。
アジフライや穴子天はホクホクアツアツで、野菜天なども白く上品に揚げられています。どて焼きも濃い見た目に反してさっぱりとした味わいで、丁寧な仕事ぶりが感じられます。
冬場の名物である寄せ鍋は、海老・魚・鶏肉・シュウマイと具がぎっしりで見た目も美しいですよね。
「縄のれん田中屋」、「平野屋」と並んで、偏見を抜きにして酒飲みには是非とも訪れて欲しいお店ですな。
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酒房 半田屋 新世界店 (その他 / 南霞町駅、動物園前駅、新今宮駅)

夜総合点★★★☆☆ 3.5
昼総合点★★★☆☆ 3.5