今年の阪神駅弁大会で買った最後の弁当がこちら。

前のエントリーで、牛肉系の弁当は自分で作ったほうが安くて美味そうだと書いたにも関わらず、結局買ったものは牛肉弁当ですいません(笑)。

本当は海のななつ星とか鮎屋三代を買おうと思っていたのですが、なんか会場に来てみると海鮮系の弁当を買う気がいまいち起こらなくなってしまい、普通の肉屋ではあまり見かけることがない経産牛を使った駅弁に食指が動いたというわけです。

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通常、但馬牛と呼ばれる黒毛和牛肉は未経産の雌牛のみを指すもので、餌も霜降り肉を作るために専用の飼料で育てられるのですが、子供を生むための雌牛は健康第一なので輸入肉のように牧草主体で育てられるらしいんですよね。

今までは子供を産めなくなった雌牛は処分後ミンチ肉などに使われていたらしいのですが、それを半年ほど食肉牛として畜養することで、単なる霜降りじゃなくて肉本来の旨味を持った赤身と脂身のバランスが取れたものになるそうで、ヘルシーさを重視する現代の食生活にマッチした肉として売り出し中らしいのです。

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で、それを使用したこの駅弁ですが、ご飯の上には甘辛く焼かれた牛バラ肉がたっぷり載っかっており、他はしらたき、卵焼き半切れ、ごぼうの煮しめ、ほうれん草のおひたし、黒豆、さくら漬けと非常にシンプル直球勝負です。

弁当をレンジで温めた後で肉を食べてみると、霜降りにありがちなヤワヤワした食感じゃなく、薄切りながらしっかり肉の歯ごたえがあり、でも決して単に堅いわけではなく、1枚1枚に肉を食ったという満足感があります。

そして何より赤身にギュッと凝縮した旨味が詰まっており、和牛らしい脂の甘さと相まって素晴らしい食味です。いや、この駅弁はネット上にほとんど情報が出てきていませんが、今まで食べた牛肉系の弁当としてはダントツで美味しいです。

ぶっちゃけ、あまり期待せずに買ったのですがこれは大当たりでしたよ! 肉の味にうるさい次女にちょっとあげてみたのですが、翌日に「昨日食べた弁当をまた買ってきてくれる?」と異例のおねだりをされて驚きました。でもまた来年な(笑)。

冷たい状態で少し食べてみましたが、やはり固まった脂が口に触ったので、出来れば家に持って帰って温めてから食べることをお勧めします。